OpenSearchCon North America 2025のキーノートのうち「The OpenSearch Community Building the future together」のパートをまとめます。

スピーカー
- Carl Meadows
- Director of Product and Design, AWS
- Chair, OpenSearch Software Foundation
OpenSearch Software Foundation設立の精神

2024年9月、Linux Foundation傘下の非営利団体としてOpenSearch Software Foundationが設立され、OpenSearchはLinux Foundationのプロジェクトになりました。これにより、以前からOSSであったOpenSearchによりベンダー中立なコミュニティ主導のガバナンスがもたらされました。

Linux Foundationへの参加には、3つの主要な目標がありました。
- より多くの組織がOpenSearchに参加し、主導することを奨励するオープンガバナンス
- OpenSearchを成長させるために皆が協力する方法を容易にするオープンコラボレーション
- より多くの人々がよりオープンに協力することで、OpenSearchのイノベーションを加速すること
そして、発足から1年目にして、これらの目標すべてにおいて大きな進歩を遂げることができました。
オープンガバナンス

オープンガバナンスというのは、コミュニティ主導で独立性をのある統制が行われているということです。
OpenSearch Technical Steering Committeeは10の組織にまたがる15人の技術リーダーから構成されており、プロジェクトの技術的方向性を主導しています。Steering Committeeのメンバーは技術的なリーダシップと能力に基づいて、プロジェクトのメンテナの中から選出されています。
Steering Committeeの一員となりプロジェクトの技術的方向性を推進する上ではOpenSearch Software Foundationソフトウェア財団のメンバーである必要も、資金を提供する必要もありません。

OpenSearch Software Foundationは、Governing boardによって統治されています。この委員会は、プロジェクトを財政的に支援している16の組織から構成されており、プロジェクトの認知度を高め、OpenSearchConのようなイベントを開催できるようにしています。
AWS, Aryn,DataStax, SAPの他のメンバーと協力して財団の業務を監督できることを、委員会のメンバーとして光栄に思います。
オープンコラボレーション

オープンコラボレーションを実現するため、GitHubリポジトリをLinux Foundationに移行させたり、ビルドとインフラをLinux Foundationに移行させたりといった措置を講じてきました。
その結果、初年度で既に400を超える組織から3,300人以上の貢献者による8,800件を超える貢献をプロジェクトに受けています。そして、活発なコントリビューションに基づき、Linux Foundationプロジェクトの中で70位からトップ20圏内にまで順位を上げました。これらはすべて、コミュニティが繁栄しており、プロジェクトが前進している良い兆候です。

すべてのコントリビューションは重要であり、プロジェクトに貢献するすべてのコントリビュータがこのプロジェクトをより良くするのに役立っています。
しかし、特に印象的なのは、業界の最大手企業のいくつかがOpenSearchに貢献し始めていることです。そして、それは小さな貢献ではなく、持続的なエンジニアリング努力を要する大きな貢献です。
これは、多くの企業がOpenSearchを、その上にソリューションを構築するコア技術として扱い始めている良い兆候です。
スライドはほんの一部の例で、これ以外にもAppleなどが非常に価値のある貢献をしており、最近、Appleのエンジニアリングチームから新しいメンテナを選出しました。
イノベーションの加速

これのコラボレーションの究極の目標は、より良く、より速く構築するためのイノベーションを推進することです。
パフォーマンスの改善は、プロジェクトの長期的で健全な成長を示しています。
スライドは、2.0から3.0へのローンチにおいて、ベンチマークで測定している5つの主要な指標全体で、パフォーマンスが10倍向上したことを示しています。(1つのスライドに収めるために、対数スケールを使用しています)
これは非常に大きな成果であり、まだ始まったばかりです。


5月にはOpenSearch 3.0をリリースしました。これには、パフォーマンスに加えて、データ管理と転送の仕組みの変革、ベクトルエンジンの多くの強化、検索、可観測性、セキュリティにおける新しい機能が含まれています。
また、8週間ごとにのリリースサイクルの中で、3.1と3.2の2つの後続リリースが登場しており、どちらもOpenSearchにますます多くの機能を追加し続けています。
- MCPを介したネイティブエージェントAIサポート
- ベクトルインデックス構築のためのGPUアクセラレーション
- 自然言語ワークフローを可能にするエージェント検索
- AIインタラクションを通じてコンテキストを保持できるエージェントメモリ
- Apache Calciteを基盤とする、可観測性およびセキュリティケースで使用するパイプ処理言語の拡張
更には、OpenSearchの構築、テスト、リリースプロセスを効率化するため、リリースプロセスを自動化するために設計された新しいAI搭載リリースボットであるOscarも導入しました。これにより、リリースに費やす時間が大幅に短縮されます。
これらの改善は、OpenSearchコミュニティへのコミットメントと、大規模なイノベーションとパフォーマンスを実現したことを示しています。イノベーションと大規模なパフォーマンスについて話すとき、Nvidiaという会社がすぐに思い浮かびます。彼らの継続的なイノベーションは、世界中の開発者が前例のないことを達成するのを助けてきました。Nvidiaのベクター検索における画期的な作業について話すために、Corey Nolette氏をご紹介できることを光栄に思います。Corey氏を歓迎してください。
→ NVIDIAのCorey氏の登壇へ続く